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工場の漏電ブレーカー設置工事とメンテナンス課題の解決


本記事は、工場の現場責任者や現場作業員の皆様に向けて、漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスの必要性を、公的機関の資料を根拠に解説します。感電や火災といった課題に対し、現場で実践できる解決の考え方を、工場工事センター匠.comが平易にまとめました。

1.工場の感電災害は「件数は少なくとも死亡率が高い」課題です

工場の現場では、日々多くの電動機械や工作機械が稼働しています。そのため、電気に起因する事故のリスクは、常に身近な課題として存在します。中でも感電災害は、発生件数こそ多くないものの、いったん起きると重篤化しやすい特徴を持ちます。

独立行政法人労働者健康安全機構の労働安全衛生総合研究所が公表する技術指針TR-69の抄録では、感電による死傷災害について、総件数は必ずしも多くないものの、発生した場合に死亡する危険性が極めて高いと指摘されています。同資料はさらに、移動形または可搬形の電動機器などからの漏電による災害が、かなりの高い割合を示すとも述べています。この知見は、可搬式の工具や移動式の機械を多用する工場現場にとって、見過ごせない事実です。
たとえば、金属定盤の上で可搬式のグラインダーや電動ドリルを扱う切削・研削の現場は、まさにこのリスクが高まる典型的な場面です。作業者が金属面に触れた状態で工具の漏電に接すれば、感電の危険は一段と高まります。

つまり、感電は「めったに起きないから大丈夫」と考えてよい課題ではありません。むしろ、頻度が低いからこそ油断が生まれ、対策が後回しになりやすい点が問題です。漏電ブレーカー設置工事は、この重篤な結果を未然に防ぐための、もっとも基本的で確実な解決策の一つといえます。
工場工事センター匠.comは、こうした感電リスクの本質を踏まえ、現場ごとの実情に合わせた漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスを提案します。次章からは、その必要性と具体的な考え方を、公的機関の資料を根拠にしながら順に掘り下げていきます。

2.工場で実際に起きた感電・漏電の労働災害事例に学ぶ

前章で触れたとおり、感電災害は重篤化しやすい課題です。この危険性をより具体的に理解するためには、実際に起きた事例を知ることが、有効な解決の第一歩となります。厚生労働省の職場のあんぜんサイトは、過去の労働災害事例を検索できるデータベースを公開しています。

たとえば、同サイトで公開されている「工場に蛍光灯を増設する工事中、感電し死亡」の労働災害事例には、工場で照明を増設する工事の最中に作業者が感電し、亡くなった経緯が記録されています。このような事例は、電気設備の取り扱いが日常的な工場において、決して他人事ではありません。たとえば、溶接作業中に充電部へ触れたり、設備更新のような非定常作業の際に不用意な感電が起きたりするケースは、工場でも十分に想定されます。普段と違う作業ほど、漏電への注意が緩みやすい点に留意が必要です。

また、厚生労働省は労働災害発生状況として、災害の件数などを継続的に取りまとめ、公表しています。こうした公的なデータは、自社工場の課題を客観的に見つめ直すうえで役立ちます。過去の失敗から学ぶ姿勢こそ、再発防止の基盤です。
事例が教えてくれるのは、多くの感電・漏電が特別な状況ではなく、日常の作業の延長線上で起きるという点です。だからこそ、漏電ブレーカー設置工事やメンテナンスによる備えが重要になります。工場工事センター匠.comは、こうした災害事例を踏まえ、現場の作業員が安心して働ける環境づくりの解決を支援します。

3.労働安全衛生規則第333条が定める漏電しゃ断装置の設置義務

工場における漏電対策は、努力目標ではなく、法令上の義務として位置づけられています。この点を正しく理解することが、課題解決の出発点です。その中心となる規定が、厚生労働省が所管する労働安全衛生規則の第333条です。

厚生労働省の労働安全衛生規則第333条は、電動機を有する機械や器具のうち、対地電圧が150ボルトを超える移動式もしくは可搬式のもの、または水などの導電性の高い液体で湿潤している場所や、鉄板上・鉄骨上・定盤上といった導電性の高い場所で使用する可搬式のものについて定めています。これらについては、漏電による感電の危険を防止するため、電路に感電防止用漏電しゃ断装置を接続しなければならないとしています。ここでいう「対地電圧」とは、電路と大地との間の電圧を指す用語です。

具体的には、鉄板の定盤上でプレス金型の調整に可搬式工具を使う場面や、湿った床で排水ポンプを動かす場面などが、この条文の想定する状況にあたります。工場のこうした日常作業の多くが、義務の対象に含まれると考えられます。 さらに同条は、接続する漏電しゃ断装置について、電路の定格に適合し、感度が良好で、かつ確実に作動するものであることを求めています。言い換えれば、ただ設置すればよいのではなく、機能が確実であることまでが義務の内容です。この要件は、後述するメンテナンスの重要性にも直結します。

工場の多くの現場は、まさにこの条文が想定する環境に当てはまります。したがって、漏電ブレーカー設置工事は、法令順守の観点からも避けて通れない課題です。工場工事センター匠.comは、こうした法令の趣旨を踏まえた確実な施工で、お客様の解決を支えます。

4.電気設備技術基準が求める地絡遮断と過電流遮断の施設

漏電対策の法的根拠は、労働安全衛生規則だけではありません。電気設備そのものの安全については、経済産業省が所管する電気設備に関する技術基準が重要な役割を果たします。この基準は、工場の受変電設備から末端の機械までを含む、電気設備の安全の土台です。

経済産業省が公表する電気設備に関する技術基準を定める省令の解説によれば、電路の地絡事故による危険を防止する観点から、電路に保安装置を施設することが規定されています。ここでいう「地絡」とは、電気が本来流れるべき経路から外れて大地へ流れてしまう現象を指し、漏電もこの一種です。あわせて同解説では、過電流に起因する火災を防止するため、必要な箇所に過電流遮断器を施設することも定められています。

なお、同じ解説の中では、低圧における過電流遮断器として、ヒューズや配線用遮断器が該当すると説明されています。配線用遮断器は一般にMCCBとも呼ばれ、過電流が流れたときに自動で電路を遮断する装置です。この考え方は、工場の分電盤や機械の保護を検討するうえでの基礎知識となります。

たとえば、マシニングセンタやNC旋盤の主軸モータへ電気を送る分電盤では、地絡や過電流に対する遮断が確実に働くことが欠かせません。こうした工作機械が数多く集まるラインほど、保護装置の施設が重要になります。
このように、漏電ブレーカー設置工事は、電気設備技術基準の枠組みの中で意味を持ちます。単体の機器を付けるだけでなく、設備全体の保護の一部として位置づけることが、根本的な課題解決につながります。工場工事センター匠.comは、こうした技術基準の趣旨に沿った施工を心がけています。

5.電気事業法に基づく自家用電気工作物の保安と保守

高圧で受電する工場では、電気事業法に基づく保安の仕組みも重要な課題です。この法律は、工場が自ら設置し管理する電気設備の安全を確保するための枠組みを定めています。高圧受電設備などは「自家用電気工作物」と呼ばれます。

経済産業省が示す電気事業法 各条文の概要によれば、事業用電気工作物の設置者は、絶縁耐力や接地、保護装置などに関する技術基準に適合させる義務を負います。そのうえで、実情に即した合理的な保安対策を講じるため、保安規程を定めることが求められます。「接地」とは、設備を大地とつないで、異常時の電圧上昇を抑える工事のことを指します。
たとえば、高圧を受電するキュービクルや変圧器が、工場ではまさにこの自家用電気工作物にあたります。ここが適切に保安されてこそ、下流の機械や漏電ブレーカーも安心して使えます。

また、経済産業省 関東東北産業保安監督部の資料である自家用電気工作物に関する最近の関係法令、電気事故等についてでは、自家用電気工作物の設置者に対し、保安の監督を行う電気主任技術者の選任や届出、保安規程の届出が求められることが示されています。これにより、工場の電気設備は継続的に管理される体制が整えられます。定期的な保守点検は、漏電の兆候を早期に捉えるうえでも欠かせません。
したがって、漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスは、こうした保安体制の中に組み込んで考えることが望まれます。単発の工事で終わらせず、日常の保安と結びつけることが、確かな解決を生みます。工場工事センター匠.comは、保全担当者様と連携しながら、この体制づくりを後押しします。

6.漏電の主因となる設備の経年劣化・絶縁劣化という課題

ここまで法令上の義務を見てきましたが、次に、そもそもなぜ工場で漏電が起きるのかという原因に目を向けます。原因を正しく捉えることが、的確な解決の前提となるためです。漏電の多くは、機器や配線の絶縁が損なわれることによって生じます。

「絶縁」とは、電気を通さない材料で導体を覆い、電流が本来の経路以外へ漏れないようにすることを指します。ところが、この絶縁は永久に保たれるものではありません。長年の使用による熱や振動、湿気などの影響で、絶縁材料は少しずつ劣化していきます。

工場工事センター匠.comの現場でも、開閉器の絶縁不良が原因で、主幹の漏電ブレーカーがたびたび落ちるという相談が寄せられます。実際に、経年劣化していた旧式のナイフスイッチをMCCBへ切り替えたところ、ブレーカーが落ちる不具合が解消した事例があります。ここでいう「開閉器」とは、電路を開閉して電気を入り切りする装置のことです。

たとえば、二十四時間稼働を続けるコンプレッサや、長年使い込まれた配電盤の内部では、熱と振動によって絶縁の劣化が進みやすくなります。外観からは分かりにくいだけに、内部の劣化は見逃されがちです。

このように、経年劣化や絶縁劣化は、目に見えにくいまま進行する厄介な課題です。だからこそ、定期的なメンテナンスと計画的な更新が、解決の鍵を握ります。経済産業省が示す前掲の電気事業法 各条文の概要でも、技術基準への適合を維持する保安対策が求められています。工場工事センター匠.comは、劣化の兆候を見逃さない漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスを提案します。

7.湿潤・粉じん・切削液など工場環境が高める漏電リスク

工場の漏電を語るうえで欠かせないのが、現場の環境そのものが持つ特有のリスクです。オフィスや一般的な建物とは異なり、工場には電気にとって過酷な条件がそろっています。この点を理解することが、環境に応じた解決につながります。

先に紹介した厚生労働省の労働安全衛生規則第333条は、水などの導電性の高い液体で湿潤している場所や、鉄板上・鉄骨上・定盤上といった導電性の高い場所を、漏電による感電の危険が高い環境として明確に挙げています。工場の床は金属や湿った状態であることが多く、まさにこの条件に当てはまります。

たとえば、切削加工を行う現場では、クーラントと呼ばれる切削液が飛散し、機械や床を濡らします。また、研削や溶接の現場では粉じんが舞い、設備の隙間に入り込みます。これらはいずれも、絶縁を損ない、漏電を招く要因です。
さらに、塗装ブースでは溶剤のミストが、プレス工程では油の飛散が、それぞれ設備の絶縁をじわじわと脅かします。工程が変われば、漏電を招く要因もまた変わってきます。
つまり、工場の漏電対策は、環境の悪条件を前提に設計する必要があります。同じ機械でも、設置される環境によって、求められる保護の水準は変わります。工場工事センター匠.comは、こうした現場ごとの環境を調査したうえで、最適な漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスによる解決を提案します。

8.接続部・配線器具の劣化と絶縁破壊が招く漏電

漏電の原因は、機械本体だけにあるわけではありません。むしろ、配線の接続部や配線器具といった、見落とされがちな部分に潜んでいることが少なくありません。この視点を持つことが、課題の早期発見につながります。

総務省消防庁の住宅における電気火災に係る防火安全対策検討会 報告書では、スイッチやプラグ、差込み部などの配線に付属する器具、および電線やケーブルなどの電気配線が、電気を原因とする火災の発火源として上位を占めていることが示されています。この分析は住宅を対象としたものですが、電気の性質そのものに基づくため、工場の配線を考えるうえでも参考になります。

同じ資料では、コードが半断線の状態になって発熱し、絶縁破壊が起きて短絡に至る過程も分析されています。ここでいう「短絡」とは、電気がプラスとマイナスの間を極端に低い抵抗でつないでしまう状態、いわゆるショートのことです。また、湿気や汚れが接続部にたまって放電が進む「トラッキング現象」も、絶縁を損なう典型的な要因として知られています。

たとえば、プレス機の連続した振動は端子の緩みを招き、搬送コンベアではケーブルの屈曲部が繰り返し曲げられて傷みやすくなります。こうした工程ごとの動きの特徴が、接続部の劣化を早めます。 工場では、常時稼働する動力配線や、振動を受け続ける接続端子が数多く存在します。だからこそ、接続部の点検を含めたメンテナンスが、漏電という課題の解決に直結します。工場工事センター匠.comは、機械だけでなく配線系統まで含めた調査で、漏電の芽を早期に摘み取ります。

9.「定格に適合し感度が良好」な漏電ブレーカーの選定

漏電ブレーカー設置工事では、機器をただ取り付ければよいわけではありません。現場の電路に合った適切な機器を選ぶことが、確実な解決の条件です。この選定を誤ると、かえって不具合を招くこともあります。

前述のとおり、厚生労働省の労働安全衛生規則第333条は、接続する漏電しゃ断装置について、電路の定格に適合し、感度が良好で、確実に作動するものであることを求めています。「定格」とは、その機器が安全に使用できる電圧や電流の基準値を指す用語です。あわせて「感度」とは、どの程度の漏れ電流で動作するかを示す性能のことです。

労働安全衛生総合研究所の技術指針TR-69の抄録でも、感電防止用の漏電遮断器については、取付場所に適した器具の選定と、使用上の安全指針を定めることの必要性が示されています。感度が不適合な機器を使うと、正常な運転でも頻繁に遮断が起きたり、逆に必要なときに作動しなかったりする課題が生じます。

たとえば、溶接機やインバータで制御する機械は、微弱な漏れ電流やノイズを生じやすく、感度の合わない機器では誤って遮断が起きることもあります。工程の電気的な特性に合わせた選定が、こうした誤動作という課題を防ぎます。

工場では、高負荷の機械を同時に使用する場面が多く、電気的な条件が複雑になりがちです。工場工事センター匠.comは、メーカーや施工業者とともに現場調査を行い、機械の絶縁不良なのか配電系統の問題なのかを見極めたうえで、最適な機器選定を提案します。これにより、感度電流の不適合という課題に対する的確な解決を実現します。

10.接地(アース)工事だけでは不十分——漏電ブレーカーとの併用

漏電対策というと、まず接地、いわゆるアース工事を思い浮かべる方も多いかもしれません。もちろん接地は重要ですが、それだけで安心してよいわけではありません。この点を正しく理解することが、確実な解決には欠かせません。

労働安全衛生総合研究所の技術指針TR-69の抄録は、漏電による感電災害を確実に防止するためには、接地工事のみでは不十分であり、危険な漏電を検出してただちに電源を遮断することが必要であると明確に述べています。つまり、接地と漏電ブレーカーは、役割が異なる二つの備えです。

接地は、万一の漏電時に人が触れても、危険な電圧が生じにくくする働きを持ちます。一方、漏電ブレーカーは、漏れ電流を検知して電路を素早く切り離す働きを持ちます。この二つを組み合わせることで、はじめて感電の危険を大きく下げることができます。

たとえば、めっきや部品洗浄のように水を扱う工程では、接地と漏電ブレーカーの両方がそろって初めて、感電の危険を十分に抑えられます。水気の多い現場ほど、二重の備えの意味が大きくなります。 したがって、漏電ブレーカー設置工事とアース工事は、対立するものではなく、互いを補い合う関係にあります。どちらか一方だけでは、課題の根本的な解決には至りません。工場工事センター匠.comは、機械の絶縁状態や配電系統を調査したうえで、漏電ブレーカーの更新とアース工事の両面から最適な施工を提案します。

11.工場の分電盤・高圧受電設備における地絡保護の考え方

漏電ブレーカーは、単体の機械だけを守るものではありません。工場全体の電気の流れを踏まえ、系統として保護を考えることが、より高い安全につながります。この全体視点が、規模の大きい工場ほど重要な課題となります。

経済産業省の電気設備に関する技術基準を定める省令の解説では、電路の地絡事故による危険を防止する見地から、電路に保安装置を施設することが規定されています。工場では、高圧で受電した電気を変圧し、複数の分電盤を経て多数の機械へ配る構造が一般的です。この各段階で、地絡や漏電に対する保護をどう配置するかが問われます。

たとえば、末端の機械で小さな漏電が起きたとき、その機械につながる分岐の漏電ブレーカーだけが動作し、工場全体が停電しない状態が理想です。もし主幹のブレーカーが先に落ちてしまえば、関係のない機械まで止まり、生産に大きな影響が及びます。このように、どこで遮断するかを整理して設計する考え方が、被害を最小限にとどめる解決策です。

たとえば、プレスラインの一台で漏電が起きたとき、その一台だけを切り離せれば、ライン全体の停止という大きな損失を避けられます。工程ごとに分岐を分けておく設計が、被害の局所化に役立ちます。

工場工事センター匠.comは、受電設備から分電盤、そして個々の機械までの系統を見渡したうえで、漏電ブレーカー設置工事を提案します。全体の保護のバランスを整えることで、停電による生産停止という課題の軽減につなげます。こうした系統全体の視点こそ、工場に特化した施工の強みです。

12.漏電に起因する電気火災を防ぎ工場を止めない予防保全

漏電がもたらす被害は、感電だけにとどまりません。漏電や過電流は、電気火災という重大な事故の引き金にもなります。この火災リスクへの備えもまた、工場が向き合うべき大きな課題です。

経済産業省の電気設備に関する技術基準を定める省令の解説では、過電流に起因する火災を防止するため、必要な箇所に過電流遮断器を施設することが規定されています。過電流や漏電を早期に遮断することは、火災の芽を断つうえで直接的な効果を持ちます。

また、総務省消防庁の住宅における電気火災に係る防火安全対策検討会 報告書でも、電気を原因とする火災は、配線器具や電気配線から発生しやすいことが示されています。工場では、可燃性の油や粉じんが存在する場所も多く、ひとたび発火すれば被害が拡大しやすい環境です。だからこそ、火災に至る前の予防保全が欠かせません。

たとえば、有機溶剤を扱う塗装ブースや、可燃性の粉が舞う研磨・集塵設備の周りでは、わずかな漏電が火災につながりかねません。こうした燃えやすい環境ほど、早期遮断の価値が高まります。

工場にとって、火災は人的被害だけでなく、長期の操業停止という深刻な損失をもたらします。漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスは、こうした火災リスクを抑え、工場を止めないための現実的な解決策です。工場工事センター匠.comは、異音や発熱といった劣化のサインを早期に捉え、迅速な対策を講じます。

13.絶縁抵抗測定・定期点検による漏電の早期発見

漏電という課題は、起きてから対処するよりも、起きる前に見つけることが、はるかに効果的です。そのための有力な手段が、絶縁抵抗の測定を含む定期点検です。日常的な点検の積み重ねが、確かな解決を生みます。

「絶縁抵抗」とは、電気がどれだけ漏れにくいかを表した指標で、値が下がるほど漏電の危険が高まります。この測定を定期的に行うことで、絶縁の劣化を早い段階で捉えることができます。経済産業省が示す電気事業法 各条文の概要でも、絶縁耐力や接地、保護装置などの技術基準への適合を維持する保安対策が求められています。

さらに、経済産業省 関東東北産業保安監督部の自家用電気工作物に関する最近の関係法令、電気事故等についてでは、自家用電気工作物について、電気主任技術者の選任や保安規程に基づく継続的な保安管理が制度の中に位置づけられていることが示されています。こうした保安管理の一環として、定期的な点検を漏電対策と結びつけることで、劣化の進行を見える化できます。異常の兆候を早期に把握できれば、突然のブレーカー停止という課題も避けやすくなります。

たとえば、溶接機やモータ、熱処理炉のヒーターなどは、絶縁抵抗を定期的に測ることで劣化の進み具合を把握できます。工程の主力となる設備ほど、こうした計測を習慣づける価値があります。

したがって、絶縁抵抗測定と定期点検は、漏電ブレーカー設置工事を活かすための土台となるメンテナンスです。工事と点検は、車の両輪のように連携させてこそ効果を発揮します。工場工事センター匠.comは、施工後も継続的な点検を通じて、お客様の安定操業という解決を支えます。

14.漏電ブレーカーの動作確認と定期自主点検の重要性

漏電ブレーカーを設置しても、それが確実に作動しなければ意味がありません。いざというときに機能しないブレーカーは、かえって危険な安心感を与える課題となります。だからこそ、動作の確認を欠かさないことが、解決の要です。

前述のとおり、厚生労働省の労働安全衛生規則第333条は、漏電しゃ断装置が確実に作動するものであることを求めています。多くの漏電ブレーカーには、動作を確認するためのテストボタンが備わっています。このボタンを定期的に押して、正しく遮断されるかを確かめることが、基本的な自主点検です。

また、労働安全衛生総合研究所の技術指針TR-69の抄録は、感電防止用の漏電遮断器について、使用上の安全指針を定めることの必要性を示しています。点検を現場の日常業務に組み込み、記録として残していくことが望まれます。記録を積み重ねることで、劣化の傾向を把握しやすくなります。

たとえば、プレス機や切削機の始業前点検に、漏電ブレーカーのテストボタン確認を一項目として加えるのも有効です。日々の点検に組み込めば、作業員の手で確実な作動を保てます。

もし動作確認で異常が見つかれば、早期の交換という次の解決策に進むことができます。特に、異音や発熱が見られる場合は、速やかに取り換えることが安全です。工場工事センター匠.comは、こうした自主点検の仕組みづくりから機器の更新まで一貫して支援し、漏電ブレーカー設置工事の効果を長く保ちます。

15.経年劣化した開閉器・遮断器の計画的な更新

どんなに優れた機器も、時間の経過とともに劣化していきます。したがって、漏電対策の総仕上げとして、老朽化した機器を計画的に更新していく視点が欠かせません。この更新こそが、根本的な課題解決の締めくくりです。

経済産業省の電気設備に関する技術基準を定める省令の解説では、低圧における過電流遮断器として、配線用遮断器などが該当すると説明されています。旧式のナイフスイッチのように、絶縁の面で不安が残る機器は、より安全な配線用遮断器へ更新することが望まれます。前述のとおり、経済産業省の電気事業法 各条文の概要でも、技術基準への適合を維持する保安対策が求められています。

たとえば、老朽化した搬送コンベアの制御盤や、古い溶接機につながる開閉器は、計画的な更新の優先候補になります。工程を止めにくい設備ほど、更新の段取りを前もって組んでおくことが大切です。

更新を行う際は、単に古い機器を新しいものへ置き換えるだけでは不十分です。その工場の負荷や環境に合った定格と感度を選び、系統全体の保護と整合させることが大切です。また、契約電力の見直しなどに伴って、ブレーカーの交換が必要になる場面もあります。こうした機会を活かして、計画的に設備を刷新していくことが、長期的な安定につながります。

工場工事センター匠.comは、電気工事施工管理技士の知見を活かし、現場調査に基づいた最適な更新を提案します。実際に、劣化した開閉器を配線用遮断器へ切り替えることで、たびたび落ちていたブレーカーの不具合を解消した実績があります。計画的な更新という解決を通じて、工場の生産を止めない環境づくりを後押しします。

結論・まとめ

ここまで、工場における漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスの必要性を、法令や公的機関の資料を根拠にしながら、さまざまな角度から掘り下げてきました。感電災害の重篤性に始まり、法令上の義務、漏電が起きる原因、機器の選定、火災の防止、そして点検と更新まで、一連の流れとして整理できたはずです。これらはすべて、工場現場の安全という共通の目的でつながっています。

改めて確認すると、漏電対策は単発の工事で完結するものではありません。厚生労働省の労働安全衛生規則が求める確実な作動、経済産業省の電気設備に関する技術基準を定める省令の解説が定める地絡や過電流への保護、そして電気事業法に基づく継続的な保安が、互いに補い合っています。つまり、工事とメンテナンスを一体で考えることが、真の課題解決の道筋です。

切削も溶接もプレスも、工場のあらゆる工程は、漏電への備えという土台があってこそ安全に続けられます。工程が異なっても、電気の安全という基盤は変わりません。

工場の現場責任者や作業員の皆様にとって、電気の安全は、日々の操業を支える土台です。漏電ブレーカーがしばしば落ちる、漏電箇所の特定方法がわからないといった悩みは、決して珍しい課題ではありません。だからこそ、公的な知見に裏づけられた確かな対策が求められます。

工場工事センター匠.comは、豊富なノウハウと電気工事施工管理技士の知見を活かし、現場ごとの実情に合わせた漏電ブレーカー設置工事とメンテナンスを提案します。そして、日本全国のものづくり企業様のお役に立ちたいという思いで、一つひとつの現場に真摯に向き合います。漏電に関する課題でお困りの際は、ぜひ工場工事センター匠.comにご相談ください。皆様の工場が安全に、そして止まることなく動き続けるための解決を、私たちが全力で支えます。

(監修者:吉岡興業株式会社 代表取締役 吉岡 洋明)


【参考資料・関連記事】

・厚生労働省「労働安全衛生規則」第333条(漏電による感電の防止)
・厚生労働省 職場のあんぜんサイト「労働災害事例(工場に蛍光灯を増設する工事中、感電し死亡)」
・厚生労働省「労働災害発生状況」
・労働安全衛生総合研究所(労働者健康安全機構)「技術指針TR-69の抄録」
・経済産業省「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説」
・経済産業省「電気事業法 各条文の概要」
・経済産業省 関東東北産業保安監督部「自家用電気工作物に関する最近の関係法令、電気事故等について」
・総務省消防庁「住宅における電気火災に係る防火安全対策検討会 報告書」


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