マネジメントメッセージ

マネジメント・メッセージ 2022年12月(4/4)

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自動車産業を主力ユーザーとする同業他社様とお話しする機会があった。自動車のEV化によって、ごく近い将来、売上が激減することをとても懸念されていた。お話しをお聞きしながら、私は思い出していた。私たちにもかつて、大きな売上減があったことを。そして、このことを、今いる社員は、はっきりとは知らないのではないかと、はたと気がついた。だから、今回、私たちにもかつてあった大きな売上減について共有しようと思う。

大手お客様の工場が、製造のすべてを遠方の工場に移転されたことがある。それによる神戸本社の、最盛期と比した売上減は、約5億円であった。

同じ時期、べつの大手お客様が、製造の半分を遠方の工場に移転されたこともあった。それによる神戸本社の、最盛期と比した売上減は、約4億円だった。

これもまた同じ時期、いわゆる物販商売が、すべて入札のような形で競争見積りとなった。私たちが大切にしていた物販商売が、いわゆるレッドオーシャンになってしまったのである。それは特に営業所での影響が大きく、やがて神戸本社にもその波は津波のように押し寄せてきた。そしてご存知のように、私たちは物販商売を縮小させていった。この物販商売の、最盛期と比した売上減は、約6億円である。

つまり、私たちは約14億円(15億円ではないのは、物販の売上減のうち1億円は工場移転によるものであるため)の売上を、短期間のうちに蒸発させてしまったのである。
生き残るために、私たちは新規開拓と工事・メンテナンスに注力することにした。しかし、当時上記の売上減のお客様を担当していたセールスの方々は、現在、ひとりも残っていない。売上減により肩身を狭くした社員や、物販商売しかやりたくなかった方々は退職していった。(だから、この売上減を、今いる社員は、はっきりとは知らないのだ)売上減で肩身を狭くして、物販商売しかできなくて、退職していくという悲しい経験をしないために、今、私たちは、全員営業で、新規開拓と工事・メンテナンスに注力しているのである。

現在もコロナ禍により、ある主力お客様の売上は、最盛期の約30%台となっている。これに対し、私たちは現在、新規開拓と工事・メンテナンスに注力し、乗り越える努力ができている。赤字とも無縁に、利益を出し、会社は存続できている。新しいことに取り組むことは面倒で大変苦しいことだが、取り組むことから逃げてしまっては更に苦しいだけだ。皆様には、今している努力に、大いに自信を持ってもらいたい。自動車のEV化による業績悪化への懸念のお話しをお聞きしながら、いろいろなことを思い出し、今いる社員に自信を持ってもらいたいと思い、今回このように長々と、私たちにもかつてあった約14億円という売上減について共有した次第である。