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昔、他社の方に自社のことを『よしおか』という言い方をする者がいた。
すぐ違和感を感じた正常なわたしは、「『よしおか』ではなく、当社とか弊社とか私どもと言い換えなさい。きみはうちの社員だろ。なんだか、きみが傍観者のように感じられるし、何よりもわたしのことを呼び捨てにされているように思えて腹が立つんだよね。でもどうしても『よしおか』と言いたいのなら、覚悟しておいてね」と指導した。
指導の結果、このような社員は絶滅した。
彼らは空威張りをしていただけの、低レベルな方たちだった。
ところで、最近どうも、違和感を感じる社員たちの口癖がある。
語尾に『ね』をつけるという口癖だ。
小学校一年生の宿題であった「先生あのね」の『ね』だ。
幼稚で馴れ馴れしく聞こえるだけなのに、それはひとりやふたりではなく増殖中だ。
言語学的に『ね』は共有世界を前提とする助詞であるから、他者に『ね』を多用されると、距離感を勝手に詰められたような気がして不快になる。これは自然な感覚だ。
お客様のところで『ね』を多用する社員たちの横で、ただわたしはドキドキするばかりだ。
わたしに対して、この『ね』を使う社員に対しては、現行犯で目下指導中だ。
私たちはどんなお客様や仕入先様や周囲に対しても、誠実であらねばならない。
だから相手との距離感を、勝手に詰めるようなことがあってはならない。
相手との距離感を勝手に詰めるような『ね』には、誠実さは皆無だ。
幼稚で馴れ馴れしく聞こえるだけの語尾の『ね』は、自社のことを『よしおか』という言い方をするのと同様に、即、やめるように。