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取材で、入社した頃いたダメ幹部社員の話をしていたら、「その頃おられた若い社員はどんな感じだったんですか」と聞かれた。
「同じようにダメ社員でした」と言うと、「ダメ上司のもとでダメになっていったんでしょうね」と納得された感じだった。
確かにそうなのだが、若い社員は若い社員でダメ社員だった。
彼らはチャレンジ精神ゼロのめんどくさがり屋さんばかりで、できることと言えば、陰でダメ上司や会社の悪口を吐き散らかすくらいのものだった。
彼らの仕事内容と言えば、九九を覚えた小学生ならできるような内容だった。
先検収を全面禁止したにも関わらず、こそこそと先検収をしてきたのも若いダメ社員だった。
それを見つけて、その先検収の注文書をビリビリに破いてあげた。
ダメ幹部社員がこのことで社長に文句を言うと、社長は彼らに、わたしへの不満を話し合わせた。それも全額会社負担でメシを食いながら、だ。
彼らのつまらない意見がまとまり、わたしが社員ひとりひとりに頭を下げて謝罪することになったことを、そのメシ会の翌朝社長と常務に告げられると、はらわたが煮えくり返って、血管がどうにかなりそうなくらいあたまがボーっとした。
法に触れることは絶対にするな、という指示を守れない奴らに、頭を下げて謝罪することになったのだ。
未回収金3億、不良在庫8000万を作ったクズたちに、頭を下げて謝罪することになったのだ。
あくびが止まらなくなった。わたしは怒りが極限に達すると、眠たくなるのかも知れなかった。
昼休み、会社を出て近くのラーメン屋に入った。
カウンターに座って待っていると、ふたりの店員が、俺の財布を盗んだのはおまえしかいない、俺がそんなことをするわけがない、そんな言い合いを始めた。
たぶんこいつはこいつの財布を盗ったんだろうな、と思いながらチャーシューをかき分けて麺をすすった。
スープを飲みほして、セルフのタクアンをかじった。
俺は、いま、くだらない、世界の、底の、底に、いる、んだな、そういう音がした。
ため息が耳に沁みた。
すると、わたしの中にひらめきが座った。
まあ、ひとつ謝ってやろうか、男なら潔く、その代わり見てろよ、おまえら全員、俺が社長になったら、絶対全員、会社を辞めさせてやるからな。