マネジメントメッセージ

マネジメント・メッセージ 2021年7月(10/10)

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有名な企業が社長を公募しているような記事を読むと、分不相応ではあるが、その会社の社長になれたとしたらどうするのかを、頭のなかだけで考える。
現行の仕事は長年のノリでやってしまっているようなところがあるから、そのような機会はとても貴重だ。

もしそうなれば、①短期的に実行する即効性のある改善策と、②3年後どのような会社になっているかを決める。
①はその会社の風土改善にあたるので、社長直轄で取り組む。まず、その会社の理念をブラッシュアップし、社員に周知する。周知した理念をベースにして、風土改善に取り組むのだ。
社長はこの取り組みの最前線にいるスタッフの梯子を外すようなことはしてはならない。社長は彼らの肉体的、精神的柱になる。
風土改善に手をつけると、抵抗勢力が出てくる。会社が内部分裂を起こしてしまうかも知れない。
そこで②が必要となる。3年後どのような会社になっているかを打ち出すことで、分裂分子に違うベクトルの方向性を与え、分裂分子の動きを弱体化させ、会社が分裂してしまうような事態を回避するのだ。

外部から社長を招聘しようとしている企業ならば、新しい社長に求める仕事とはこのような類いのことだろう。
その場合、タイガースや楽天が星野さんで優勝する直前の野村監督のように、矢野タイガースが躍進しているが、その直前の金本監督のように、新社長はある意味、捨て石となるだろう。