協働ロボットとは?

2021年10月18日

協働ロボットとは?

「協働ロボットとはどのようなものなのかな」
「協働ロボットのメリットを知りたい」
このように考える方は多いのではないでしょうか。

 

この記事では、協働ロボットのメリットやデメリット、導入にかかる費用についてご紹介します。

 

目次
1.協働ロボットとは
2.協働ロボットのメリットとデメリットについて
3.協働ロボット導入にかかる費用とは
4.まとめ

 

1.協働ロボットとは

 

協働ロボットについて、あまり知らないという方も多いと思います。
そこで、ここでは協働ロボットとはどのようなものなのかについてご紹介します。

 

*産業用ロボット

 

産業用ロボットと聞くと、自動車工場での溶接や塗装などで使われているイメージがあるのではないでしょうか。しかし、近年では、多くの分野でロボットが使用されるようになってきました。
その背景として、世界中の製造現場で今、人手不足が深刻な問題となっており、ロボットを使用した自動化が求められていることが挙げられます。

 

これまでは、1つのロボットに単純な作業を繰り返し行わせることが多かったのですが、最近は1つのロボットに複数の仕事をさせるなど、その用途は多様化しています。

 

中小企業では、ロボットの導入はハードルが高いと思われていました。
その理由としては、これまでの産業用ロボットは、人との作業と分離し、安全柵で取り囲む等の必要があり、広いスペースと設置費用が必要であったことが挙げられます。

 

*人と作業できる協働ロボットが誕生

 

2013年に労働安全衛生規則が改定され、これにより、安全柵なしでロボットを設置できるようになりました。また、ロボット技術の進歩によって、本体に安全センサーを組み込むなど、人に対する安全性を確保できるようになりました。これらの理由で、人と協働した作業ができる、協働ロボットが誕生しました。
今では多くのメーカーが協働ロボットを販売しています。

 

協働ロボットの登場で、今までロボットの導入が難しかったところでも、人と協働してさまざまな作業ができるようになりました。

 

その例を以下にいくつか挙げます。

 

・自動車部品の組み立て、ねじ締め、検査
・金属加工工場での板金プレス作業
・工作機械からの製品の出し入れ
・食品工場でのロボットから人への製品の受け渡し

 

以上、協働ロボットとはどのようなものなのかについてご紹介しました。

 

2.協働ロボットのメリットとデメリットについて

 

協働ロボットを導入するとどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
ここからは、工場に協働ロボットを導入するメリットやデメリットについてご紹介します。

 

まずは、メリットです。

 

*人件費が削減できる

 

従来人が行っていた作業を協働ロボットが行ってくれるため、人件費の削減になります。
協働ロボットは人のように疲れることはなく、機械の労働時間に関する法律は定められていないため、四六時中同じ作業を同じペースで行えます。

 

*製品の品質が安定する

 

人が作業をするとどうしても、作業者の熟練度やクセなどのさまざまな要因によって、品質のばらつきが生じてしまいます。
反対に協働ロボットは、毎回同じ動きを再現するので製品の品質がバラつきにくく、ミスも少なく作業精度が良いため、製品品質の均一化に貢献してくれるのがメリットです。

 

*生産効率が向上する

 

ロボットに作業を教えることで、人の作業の数倍もの生産量を実現できます。

 

続いてはデメリットをご紹介します。

 

*完全な無人化は難しい

 

協働ロボットのみでは、全ての仕事をこなすことはできません。
人の作業をサポートするのに適しているのが、協働ロボットなのです。

 

*協働ロボットを扱える人員が必要

 

協働ロボットを導入すると、定期的なロボットの調整やメンテナンス作業が必要です。
誤作動に適切に対処できる人員が必要になります。

 

*トラブルが発生する可能性がある

 

インストールするプログラムを誤ると、違う作業をしたり、生産設備に何らかのトラブルを発生させ、停止したりする可能性があります。

 

以上が、協働ロボットを導入するメリットとデメリットになります。

 

3.協働ロボット導入にかかる費用とは

 

すぐにでも協働ロボットを導入したい、そうお考えの方もいらっしゃると思います。
そんな方のために、ここからは協働ロボット導入にかかる費用についてご紹介していきます。

 

協働ロボット導入には、以下の6つの費用がかかります。

 

・ロボット本体価格
・ロボット周辺設備機器にかかる費用
・コンサルティング費用
・調整にかかる費用
・人材教育にかかる費用
・メンテナンス費用

 

特に「コンサルティング費用」は、予算取りの際、大目に取っておくことをお勧めします。
協働ロボット導入を検討している方は、導入実績が豊富な「自動機ドットコム」にご相談ください。

 

4.まとめ

 

今回は、協働ロボットのメリットやデメリット、導入にかかる費用についてご紹介しました。
「自動機ドットコム」を運営する吉岡興業(株)では自動機の設計・製作の他にも、工場施設や設備・機器のメンテナンス工事も受託しています。ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

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