「今の若者は、、、」と、人としての脆弱性をひとくくりにしようとする人が多いが、脆弱なのは若者に限ったことではない。

世の中を観察していると、おっさん世代やおばちゃん世代にも、人として脆弱な人が増えている。これは時代なのだ。

なぜ人が脆弱になってきているのか。それは人が、独り言を言う時間が、自問自答する時間が、極端に減ってきているからではないか。

誰かに嫌なことを言われようが、「クソつまらん奴がなに言うとんねん」と跳ね返す力は、独り言や自問自答している人に備わり、鍛え上げられていく。

しかし普段から、いつでもどこでもスマホとにらめっこをしているようだと、独り言や自問自答していた時間がそれに取って代わられ、嫌ごとを跳ね返す力が弱まっていく。

そういう人が、誰かに何かを言われたり、嫌なことがあっても、「なんやねん。しょうもな。誰のせいやと思とんねん」といった独り言や自問自答で、その嫌ごとを跳ね返せなくなっているのではないか。