吉岡興業50周年特別企画 創業者の志

創業者が最年少参謀として参加した真珠湾攻撃から帰国直後の連合艦隊記念撮影

創業者の志 最終回

「明治生まれの古き良き日本人としてのエピソード」

私利私欲が全くない、公平な方でした。(50代男性社員)

納税意識が非常に高く、税金をたくさん払うとご機嫌でした。(50代男性社員)

白いご飯に醤油をかけて食べていたら、激怒されたことがあります。(副社長)

私の足の骨にヒビが入り、松葉杖をついていた時、わざわざ席まで来てくださり、「お見舞いだよ」と言ってお見舞金を頂き、とても嬉しかったことを思い出します。(50代女性社員)

お客様から「創業者は、本当に腰の低い方だった」と聞いたことがあります。(40代女性社員)

いつもあたたかいお言葉をかけてくださいました。年賀状も自筆の絵に、必ず心のこもった一文をつけてくださいました。(50代女性社員)

一言で表現すると「誠心誠意の人」です。全てに対し一生懸命に取り組まれていました。客先でトラブルがあれば、必ず同行して、深々と頭を下げられ、内容については一切口を出されませんでした。しかし、創業者が来て頭を下げられたということだけで、そのトラブルは解決に向かっていきました。非常に人望の厚い方でした。(50代男性社員)

女子社員からのバレンタインデーのチョコレートを毎年楽しみにされていたり、忘年会をフランス料理店で行ったりと、とてもモダンな方と感じました。(30代男性社員)

創業者の信念は、「お客様に真心をお届けする」であった。今も、我々は、常に真心を持ってお客様と接することを忘れてはならない。(50代男性社員)

一番心に残っている出来事は、私が入社して3ヵ月ぐらいの頃、私の誕生日にバースデーケーキを頂いたことです。「おめでとう」という暖かいお言葉も頂きました。社内でも、いつもにっこりと笑って、「頑張っていますか?」など、お声をかけてくださいました。(30代女性社員)

つい先日、会社の帰り道のことですが、通りすがりのご年配の方に、「創業者が亡くなられてから、どのくらい経ちますか?あんなにお元気だっただけに、まだ信じられません。残念です。」と声をかけられました。いきなり面識のない方に話しかけられて驚いた反面、「この方は、吉岡興業の会社の前を通るたびに、創業者のことを思い出してくれていたのだ。」と感動しました。(60代男性社員

近所の喫茶店には、創業者の専用の席があり、店長さんはいつも創業者を待ってくれていたそうです。しばらく姿を見せないと、心配して会社まで尋ねて来られたそうです。(30代男性社員)

創業者が椅子から落ちて骨折し、入院されていたときの話です。当時、創業者は、小切手と支払手形に直筆で署名されていました。ですから、月末近くになると、私は、創業者の署名を頂きに病院に行っていました。創業者はベッドに座りながら署名をされていましたが、さすがに100枚を超えると疲れてきて、段々と字が乱れてきました。しかし、最後の一枚を署名し終えると、ホッとした顔になられていました。創業者は自分が良いと決められたことはいくら辛くても黙々とやる信念の強い人、明治生まれの気骨のある人でした。また、創業者は常々、「人に悪い事をさせないように、自分は人に注意してゆくのだ。」と言われていました。(50代男性社員)

社有車を、走行距離の自己申告で(ガソリン代だけの社員負担で)自家用車代わりに使って良いとされたのは、創業者の発案だったそうです。(30代女性社員)

創業者は休まずよく働くことを前提に、給料において業界一を目指しておりました。給料以外にも、当時業界としては真っ先に、エアコン車の導入、オートマチック車の導入をされました。(60代男性社員)

60歳を過ぎた頃から、小学6年生用の通信教育を受けられ、常に100点満点にチャレンジされていました。(副社長)

海軍時代の若かりし頃の写真を見せてもらった時のこと、「男前だろ?」とお茶目な笑顔で話されていたのが懐かしく思い出されます。(40代女性社員)

創業者について思い出されるのは、「記憶力のすごさ」「全てに平等」「深い思いやり」この3点です。本当に素晴らしい方でした。(40代女性社員)

自分に対しても人に対しても厳しい方だったと聞いております。90歳近いご高齢にもかかわらず毎日の様に出社されていました。そして、方々からの電話に出られていました。あのお歳でそんなにお電話されてくる先があるということは、よほど慕われていたのだと伺い知れます。(30代女性社員)

非常に威厳があり、社員が常に良い緊張感を持って仕事が出来る様、ご指導・ご配慮され、大変立派なお方であったと聞きました。(30代男性社員)

起業時、昭和20年代、白いスーツできめられ、油まみれのリヤカーを引きながら商売をしていたという話が、とても印象深く胸に残っています。(30代男性社員)

「いざという時に使えるように、サイフの奥に必ず一万円札をしまっておきなさい。」と言われたことがあります。今も、必ず、一万円札を持って歩くようにしています。(50代男性社員)

創業者が帰られる時、2階の階段が暗く危ないので「ここにスイッチがありますから必ず点けて上がり下りしてくださいね!」と、孫がおじいちゃんに言うようにしつこく言ってしまったことを思い出します。「あぁここだね。」と優しく聞いてくれました。また、この階段で「社長は立派だよ。売上げを倍にしたのだからなぁ。」としみじみ言われていました。本当に嬉しそうでした。これからの吉岡興業の発展を安心して見守られていたのだと思います。私は、創業者の事が本当に大好きでした。尊敬しておりました。今でも社長室のお写真のほうに向かってご挨拶しています。創業者のことを思い出すと今でも涙がでます。創業者様、ありがとうございました。(50代女性社員)

旧本社前でのスナップ(昭和39年)

創業者 故吉岡忠一の結婚式の写真
(昭和9年)

前列・左から2番目が創業者 故吉岡忠一

女性社員達に囲まれて(昭和58年)

60歳からはじめた俳画の作品

幸福な晩年、米寿を記念して夫婦でのスナップ
(平成8年)