マネジメントメッセージ

マネジメント・メッセージ 2017年5月(2/3)

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営業幹部とふたりで話をしていた。
「うちにはカス営業マンがいなくなりましたね。だから少々失敗があっても、目をつぶっておいてください」(言われなくてもメッチャ目つぶってんで)と思いながら、「わかった。つぶっとくわ」と答えて、それからふたりで昔うちにいた営業マンたちを懐かしんだ。
彼らは自分の仕事を限定させることに一生懸命だった。とくに努力を異様に嫌った。
現状の延長線上にあるような新しい仕事であっても、ちょっとでもその新しい仕事の話をしようものなら、生返事か逆ギレしかしなかった。
「今は、私たち上司や仲間が支えてやれば、ちゃんと動いてくれますからね。ちゃんと支えてやればですけど、線路さえ敷いてやれば、そのうえを走ってくれますから」
営業幹部はそう言ってにこっと笑った。
「ということは営業って、鉄道会社タイプと電車単体タイプに分かれるってことやな。じぶんで線路敷いて電車つくって駅までつくって勝手に走ってくれるひとと、線路さえ敷いてやればそのうえを走ってくれるひとがいるってことやな」
そう返すと、
「それで充分ですよ。上司や仲間が支えてやれば、ちゃんと動いてくれるんですから」
同感だ。ひとりでは生きていけないから、わたしも含めて皆、会社で働いているのだ。
自分で仕事を取ってこれるひともいれば、上司や仲間に支えられて仕事を取ってこれるひともいて、正常な当たり前の会社なのだ。